いなげ未来クリニック院長はこれまで多くの小児がん診療及び、長期フォローアップの診療、研究に取り組んできました。
これまでの経験を活かし、クリニックでの小児がん診療の発展を目指し、小児がん診療にも取り組みたいと思います。
当院は指定小児慢性特定疾病医療機関です。
小児科時間指定で予約をお取りください。 「小児がんをやった人は・・」「治療した病院へ・・」という理由で診療を断ることはありません。
上記以外の日時も長期フォローアップ外来は対応可能です。小児科時間指定で予約をお取りください。 小児科時間指定での診療の際は感染対策のため、必ず事前予約をお願い致します。
*がん相談員、公認心理師は土曜日のみ勤務しております。
「小児、若年成人世代でがん治療を経験した方(がん経験者)が治療終了後に生じる様々な問題を支援するもの」であり、全てのがん経験者を生涯に渡りサポートします。
がん経験者に生じうる問題とは、治療中もしくは治療終了後に生じる 「からだの問題(晩期合併症)」 「復学、進学、就労、金銭、恋愛等の心理社会的な問題」など様々です。
小児がんの治療は治癒のみを目指していた時代から徐々に変わりつつあります。 現在の小児がん治療は、以下の3つすべてを行うことが重要です。
入院で❶小児がんを治癒させることを目指し、退院後の外来通院で❷社会復帰支援、❸晩期合併症の早期発見、早期治療、を主に行います。 しかし、外来では多くの小児がん経験者を限られた時間内で診療しなければならず、1人1人の小児がん経験者に十分な支援が行えず、外来通院の必要性をしっかりと伝えられないのが現状です。
また、がん治療施設のフォローアップ外来は受診日も限られ、1度の受診に半日確保する必要があるなど、学校や仕事を休まなければならないことも多々あります。そのため、外来通院が途絶えてしまう小児がん経験者も少なくありません。 加えて、発熱などの一般的な症状の際、がん治療施設に行くのには時間がかかるため、地域のクリニックにかかろうとすると、”小児がん経験者だから”という理由で断られてしまうこともあります。
このような背景から、いなげ未来クリニックでは小児がん経験者の長期フォローアップを以下の理念により行います。
治療が終わったとしても、がん治療後の影響を抱えながら生活していく中で、様々な問題を抱えることは少なくありません。 当院には小児がん長期フォローアップ研修を終了した専門の看護師(LTFU看護師)、公認心理師、社会的支援の経験が豊富ながん相談員が在籍しています。 患者さん一人一人の多様な問題点に対して丁寧に解決策を検討します。
小児がんの長期フォローアップに関する詳細は東京小児がん研究グループ長期フォローアップ委員会のサイトもご覧ください(院長も作成に関与しました)。
「病院で伝え忘れてしまった、聞きそびれてしまった。」という経験は御座いませんか? 同じように、我々医療者も限られた短時間の診療では十分に質問できなく、「○○の症状は聞きそびれたが、大丈夫だろうか?」「日常生活の困りごとはなかっただろうか。」と後から困ってしまうことも多々経験します。
いなげ未来クリニックでは小児がん経験者専用のWeb問診を作成しております。 患者さんの伝え忘れがないように、また医療者も十分な問診を行い晩期合併症や社会復帰支援の必要性を一度の通院で的確に判断できるよう努めてまいります。
Web問診を用いることで、診察前に医師が内容を把握し、スムーズかつ漏れのない診療を行うことができます。 また、これまでの治療歴から晩期合併症リスクを判断する長期フォローアップレベル(LTFUレベル)を推定することが可能です。初診の患者さんにはLTFUレベルをお伝えし、適切な健康管理を行うことを心がけています。
クリニックでも血液検査及び当日の結果説明が可能です。 血球数算定、CRP、肝機能、腎機能、脂質代謝異常等、HbA1cを測定することができます。 血球数算定とCRPのみであれば指先から数滴の採血のみで実施可能です。 (フォローアップが血球数算定とCRPのみでよいかはLTFUレベルにより異なります。) 検査結果は20分程度で判明するため、お待たせする時間は短いです。
血液検査を待っている間に医師以外の職種の方と面談を行います。 (医師の診察後にも実施可能です。)
Web問診、血液検査の結果により診察を行います。 晩期合併症の精査が必要な場合は千葉大学医学部付属病院や成田赤十字病院などの関連病院と連携しともに診療にあたります。 最後に、次回の外来受診の必要性と受診時期の目安とお伝えし終了となります。 当院では「困ったことがあったら来てね。」というお話しの仕方は致しません。 次の受診時期を明確にお伝えします。